【初心者にもわかる企業分析】4482 ウィルズ、プレミアム優待倶楽部・IR-navi 続伸中!
最近プレミアム優待倶楽部って聞くことあるけど、ウィルズは何してる会社なの?
こういった疑問を持つ方が、この記事を読むことでウィルズがどんな会社なのかわかり、プレミアム優待倶楽部という他にはない投資生活を楽しむことができるようになります。
ウィルズとはどんな企業?
ウィルズは①プレミアム優待倶楽部およびプレミアム優待倶楽部PORTALの運営、②IR-naviの運営、③ESGソリューション(統合製作書、マニュアルレポートなどの企画製作)を展開し、上場企業と投資家を繋ぐ事業を行っています。
①プレミアム優待倶楽部
プレミアム優待倶楽部は株主の「デジタル化」と「ポイント機能」を併用した新しいサービスです。以下の特徴があります。
・上場企業にとってのメリット
- ポイント付与による個人株主の増加および長期安定保有の促進
- 個人株主増加に伴う出来高増加(これは優待新設時は増えるかもだが、長期安定保有促進されたら出来高は増えるとは限らない。)
- 電子版事業報告書、IRニュースなどを株主に配信
- 議決権行使の促進(議決権行使により株主にポイントが付与されるから)
- 株主のデジタル化による管理コストの圧縮
・優待ポイント4つの交換方法
- 自社商品への交換
- 他社ポイントと合算
- 豪華商品への交換
- 社会貢献としての寄付
実際2と3は今までにない優待の方法で、貰える商品もかなり充実しているのは強みです。
②IR-navi
IR-naviは企業を取り巻く全てのステークホルダーとの良好なコミュニケーションを構築するためのASPシステムです。のべ600社以上が導入し、国内機関投資家、外国人投資家、個人株主へのIR活動のスタンダードツールです。3つの投資主体をインターネット上で結ぶ国内唯一の投資家マーケティングツールです。
他にはオンライン決算説明会、バーチャル株主総会、ESGソリューション決算説明会運営サポートを提供している。
今後の展開は、経済産業省が「新時代の株主総会プロセスの在り方研究会」での度重なる議論の上、2020年2月には「ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド」を策定し、2020年4月2日に新型コロナ感染症対策を踏まえたガイドラインが公表されたところです。
株主総会のプロセスの電子化は、中期的成長戦略の1つであり、上場企業の株主管理コスト削減と株主との対話促進ニーズを獲得するためにも株主管理プラットフォームの普及と株主のデジタル化の推進を目的とした本サービスの販売強化は重要と考えられています。
特許を取得しているが同業他社は?
プレミアム優待倶楽部での株主デジタルで管理する方法に関するシステムの仕組みとプログラムに関する発明で特許を取得しています。ウィルズは電子議決権の行使の集計および株主優待ポイントの合算、利用の記録について、データの改竄防止やセキュリティ強化を目的としてブロックチェーン技術を活用しています。国内機関投資家、外国人投資家、個人投資家をつなげてみれるものは世界にもウィルズだけのオンリーワン技術です。
また、IRコンサルティング業は認可がないため、参入障壁は高くないと考えられますが、ウィルズが確立したビジネスを後発で競合するのは難しいと思われます。
テクニカル・ファンダメンタル分析
上記のことを踏まえて、ここから以下の記事の方法によりテクニカル・ファンダメンタル分析をみていきます。
①売上および利益が成長している
2019年12月上場し、EPSが約40%増加、予想値では、20.12では約16%増加、21.12は約47%増加と力強い成長が見込まれます。EPSが増加しているにも関わらず、ROEおよびROAが予想で低下しています。このことから、利益以上に自己資本、総資産が増えることが予想されます。また、四季報における特徴的な数値は株主欄の外国および投信が0%である点です。業務的に外国機関や国内機関とも関わると思うので、これらがウィルズを評価し、一定数株を買い入れた場合には株価の上昇に繋がると予想されます。
②時価総額が小さい
時価総額は2021年2月5日時点で約338億円、いわゆる中小企業です。
③配当を出している
配当は2019年の上場記念配当2.5円のみで、他は0円です。
ただし条件は厳しいですが保有期間半年以上、持ち株700株以上でプレミアム優待倶楽部のポイントがもらえます。ここから考えられるのは、長期保有株主を増やし、一部上場も予想されます(過去に3489フェイスネットワークはプレミアム優待倶楽部導入後約半年で一部上場を発表しています)。
④上場年
2004年10月18日設立で、2019年12月17日に上場と若い企業です。
⑤材料株か?
経済産業省が「新時代の株主総会プロセスの在り方研究会」を行っているが、IR事業および優待事業のため国策やテーマ性にはなりにくいと考えられます。
⑥チャートパターン
チャートパターンは週足でみていきます。IPO後に下落、さらにコロナショックで下落し、底打ち後に上昇を開始、カップウィズハンドルを形成しながら高値を更新するような形をとっています。EPSの伸び率を反映したとも考えられる力強いチャートで今後にも期待できます。
⑦注目度が低い銘柄
最近では、日清食品HDが優待倶楽部を開始したり、その他企業も始ることでTwitterやYahooファイナンス掲示板でも注目度が高まりつつある銘柄です。
⑧時価総額と企業本来の価格に解離がある銘柄
ウィルズは2021年2月9日では、PERは121倍、PBRは38 倍となっています。2021年1月マザーズ小売業の平均PERは171倍、平均PBRは3.7倍で、PERからみればまだ平均以下です。20年12月期および21年12月期の予想EPSからマザーズ平均PERを用いて適正価格を計算すると以下のようになります。
- 20年12月:14.3×171=2445.3円
- 21年12月:21.1×171=3608.1円
2021年2月9日の株価は1841円であり、この価格も十分に狙える位置にあると予想できます。
次に本決算が近いですが、2020年12月期第3四半期 決算短信から貸借対照表をみていきます。
資産合計は15億とそこまで大きい会社ではありませんが、現金を多く保有しています。これにより、ネットマイルの完全子会社化にも至っています。第3四半期では有価証券はありませんが、ネットマイル社の買収により株式を取得、今後の企業価値にも変化を与えそうです。
また、プレミアム優待倶楽部はストックビジネスであり、安定的な収入が見込めるかつ、有名な企業と提携すればIRによる株価上昇の材料にもなり得ます。
⑨PSRによる評価
ウィルズの時価総額は2021年2月9日では35,507百万円、2020年12月期の予想は売上高は2300百万円であるので、PSRは以下のようになります。
- PSR:35,507÷2300=15.4
よって、PSRに関してはやや高めといえます。
⑩社長が大事
さすがはIR-naviを運営している会社と言えます。ホームページもわかりやすく常に株主のことを意識されているんだと感じられます。また、上場記者会見からも老後費用の問題、個人投資家の増加に関することも解決できる1つの方法としてプレミアム優待倶楽部があげられ、今後の成長性が示唆されます。
最後に
ウィルズは売上および利益は毎年確実に成長しています。それに伴い、株価も新高値を取りにいくような良いチャート形成をしています。決算内容も現金を多くもち、ネットマイル社の子会社化をしたりとまだまだ成長の初期段階にあるのではと考えられます。さらに、インターネット上で、プレミアム優待倶楽部に関心を示す個人投資家が増えているが、会員登録している株主は十数万人程度とまだ少ない。国内で2000万人が株を売買しており、日本全体の株式市場を活性化するために、より多くの個人投資家に知ってもらう必要がある。そのためにプレミアム優待倶楽部を導入する企業を増やしていきたいとしており、今後の成長性に期待できます。
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公開:2021年2月9日
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