【投資の勉強】会社四季報 2022年1集新春号を通読•考察する
公開:2022年1月12日
この記事では、前回の会社四季報 2021年4集秋号に引き続き、2022年1集を通読したので気になる銘柄をどんどんピックアップしていきたいと思います。
スクリーニングポイントは以下のツイート内容を参考にしています。
📕会社四季報 2022年新春号
— メーメー🐑兼業投資家 (@me_me_me_me7) 2021年12月16日
次の条件で気になった銘柄をピックアップしていきます!
①時価総額200億以下
②売上、利益、EPSが3〜5年上昇
③ROE10%以上
④チャートが上昇もしくはレンジ
⑤株価(2000円以下)
⑥上場10年以内
あとは、テーマ性や四季報の評価などを考慮して探していきます🧐
ただし、この条件に全て当てはまらなくても良い銘柄はあるので、条件が不足していても選んだものもあります。
以下、前回の記事では会社四季報とは、スクリーニングポイントの要点も解説しています。
それでは、みていきたい思います。
2022年1集ピックアップ銘柄
1431 Lib Work
熊本県、福岡県地盤の注文住宅メーカー。住宅見学会やネット中心の販売から展示場も活用へ。
チャートは2020年よりレンジ相場に入っている。九州が地盤でなかなか人気が出ないのか?東京オフィスを開設し関東への展開も進め、業績も伸びていますので、レンジブレイクに期待できます。
ただし、難点はマザーズ銘柄のため地合にどれだけ影響を受けるか不安点です。
1909 日本ドライケミカル
防災設備大手。消防自動車も製造、資本提携戦略で総合防災体制整備、筆頭株主にALSOK。
チャートは上場来右肩上がり、業績も良好。四季報では粗利率のよいメンテが好伸とありサブスクのような収益モデルを築けているか。このビジネスモデルは防災設備大手ということで参入障壁も築けていることのあらわれか。
2185 シイエム・シイ
マニュアル作成等マーケティング支援で有力。自動車向け7割。情報通信技術生かし商品開発。
チャートは上場来右肩上がり、業績も良好(ROEはぎり10%)。四季報では医療・物流など非モビリティ市場深耕とあり、他社にはない競争優位性を持っているのではないかと考えられます。また、業務改善支援も行っており、今後の人材不足が予想される日本ではますます活躍できることも予想できます。
ただし、マニュアルやDXツールを販売しているのに研究開発が0というのは気になります。
2932 STIフードホールディングス
水産食品やおにぎり具材の製造。セブン向け売上8割超。国内での一貫生産による品質が強み。
セブンへの売り上げが大半を占めるのが特徴。セブンはコンビニとして圧倒的地位を確率しているので、期待できる。
株価はまだ安定していないが、業績良好で2期先まで大幅な成長が予想されます。
3433 トーカロ
高機能皮膜を形成する溶射加工最大手。半導体・液晶製造装置部品向けが主力。産機、鉄鋼関連も。
溶射技術で国内シェアNo.1。半導体分野に参入してからも力強く成長しています。投資計画に環境・エネルギー分野拡大も推進しており今後に期待できます。
創業以来70年成長し続けており、今後の技術変化がどうなるか注目です。
3475 グッドコムアセット
東京23区で投資用ワンルームマンション、家族向けも展開。女性公務員に顧客基盤。台湾に販社。
東京23区で事業を展開する不動産会社。女性をターゲットにしているのも特徴的。
チャートではすでにテンバーガー達成しているが、ROEが20%を越え業績良好。そして22年10月期の予想では急速な成長が見られるので、成長性に期待ができます。
3477 フォーライフ
東急東横線沿線、東京・城南地区中心に1次取得層向け低価格戸建て住宅展開。リーン経営標榜。
城南地区を中心に展開する不動産会社。四季報ではリノベ展開の京都は、再来年度から業績寄与とあり23年3月期から売上、利益の大幅上昇がみられます。ただし、株価が上場来とほぼ変わらない点が気になります。
3741 セック
ここで番外編です。チャートは右肩下がりだが、業績は好調な銘柄です。
ここは、リアルタイムソフトウェア技術に強み。宇宙分野や車両自動走行含むロボットで開発受託をしています。
昨今、有名な方々が宇宙旅行をしています。日本の宇宙関連銘柄として今後の成長に注目です。
3854 アイル
中堅・中小企業向け販売在庫管理システムを開発。実店舗とネットショップの統合管理に展開。
ネットショップと実店舗を一元管理できるのはかなり便利なビジネスであり、実際、業績も最高益を更新しています。
チャートはレンジ相場、ROEは30%とかなり高く、この数字がいいシナジーをいつか生み出す可能性が考えられます。
3984 ユーザーローカル
ビッグデータの各種解析ツールや人工知能(AI)を使った業務支援ツールを開発・提供。
今後の日本では人口減少、それによる生産人口の減少は免れない状況にあると言えます。そうした中でAIによるビジネス展開は長期的潮流に乗っていると考えられます。
チャートは上場来全くいいとこなしですが、業績は良好なので今後どう成長していくかです。
4389 プロパティデータバンク
不動産管理クラウドサービス「@プロパティ」を提供。J−REIT向けで5割超のシェア。
不動産をクラウド管理すること自体は、他社でもあります。しかしJ−REIT向けで5割超のシェアといった、数による参入障壁が築かれていると言えます。
チャートは直近のマザーズの下落とトレンドとは違い、レンジ相場、業績は良好、上抜けできるかどうかです。
4390 アイ・ピー・エス
フィリピンの通信・CATV業者に国際回線を販売、国内はコールセンター等の格安通信に強み。
フィリピンでの事業が伸びており、業績も良好でROEは30%超え。チャートは高値をつけてから成長の鈍化が原因か下落トレンドだが、これからの動きに注目です。
4391 ロジザード
倉庫の在庫管理システムをクラウドで提供。アパレル向けに強く、ネット通販や3PL向け拡大。
ここの企業は倉庫管理から3PLまで幅広く手がけています。チャートは上場来ここもいいとこなしでうが、業績は良好。特徴はユニクロでも有名なRFIDオプション機能を持っていることです。RFIDはまだ1個あたりの単価もそれなりにするので、今後の技術革新により単価が減り、利益改善も想定されます。また、現状でRFIDを手がけており、これからも先進のテクノロジーを応用しいくのではないかと思われます。
4482 ウィルズ
株主優待商品交換サイト「プレミアム優待倶楽部」運営、機関投資家情報提供などIR支援も。
プレミアム優待倶楽部で有名な会社です。優待族からは批判的な意見もありますが、業績は毎年着実に伸びています。チャートはイマイチですが、昨今の投資ブームでどこまで利用者を増やせるかと思います。
6055 ジャパンマテリアル
半導体・液晶工場向けの特殊ガス供給装置と特殊ガス販売・サービス主体。画像処理関連事業も。
今回は時価総額1900億円超えの半導体関連の特殊ガスメーカーです。業績は良好で、株価はずっとレンジ相場にあります。ここの取引先がキオクシアやスギ薬局と大手でかつ、TSMCが熊本工場建設に伴い特殊ガスの供給を見込んでいるため、まだまだ成長が予想されます。
6402 兼松エンジニアリング
環境整備用特装車メーカー。強力吸引作業車で国内シェア8割強、高圧洗浄車で5割の最大手。
ここも特殊装甲メーカーとしてシェアが大きく参入障壁を築いていると言えます。チャートも最近はレンジではありますが、長期的にみれば右肩上がりとなっています。業績の伸びにどこまで株価がついてくるか注目です。
6666 リバーエレテック
水晶振動子等の電子部品の製造・販売を手がける。電子ビーム封止工法など独自技術に定評。
リバーエレテックの水晶振動子は、安定した電波の周波数を維持する役割や電子回路をタイミングよく動作させるための規則正しい基準信号、時計として時を刻む基準信号を作る役割を担っており、スマートフォンやパソコン等のデジタル機器、IoTを構築する上で欠かせない無線モジュールやカーエレクトロニクス等、最先端の分野において幅広く使われています。
チャートは高値をつけてから少しずつ下がっています。業績も2021年3月期は急成長したが、来期以降の伸びは鈍化しますので、今後どれくらいマーケットを拡大できるかだと思います。
9145 ビーイングホールディングス
生活物資に特化した3PL(物流一括受託)事業を展開。北陸を地盤に全国へエリア拡大。
ここは業績、株価ともに良好な配送業者です。配送業だと競合他社が多そうですが、ここの特徴は、3PL事業を主軸に、同業他社に3PL事業をプロデュースしてサプライチェーン全体を管理する4PL事業を、グループで連携を図り展開しています。
また、メーカー、卸売、小売間でそれぞれ実施する拠点間配送、在庫管理、検品作業などを拠点物流センターに集約し、構内作業工程や配送業務の徹底した合理化により全体最適化する「運ばない物流」を提案・構築・運営もしています。
9251 AB&Company
純粋持株会社。直営美容院やFC事業、内装デザインの子会社を擁する。全国的な出店を積極化。
競争が激しい美容業界の上場企業です。スタイリストファーストを信念にしており、21年10月期および22年10月期に急成長が予測されます。
ただし、不安点はスタイリストファーストであり、お客様からみたときの他社との差、付加価値はどのようなものか?と疑問が残ります。
9450 ファイバーゲート
賃貸物件オーナーや商業施設向けにWi−Fiサービス提供。法人に通信機器の製造・販売も。
ここの特徴は、通信機器開発からWi-Fi環境の構築、運用、お客様サポート、広告サービスまで一気通貫でサービス提供できるノウハウを有する垂直統合型のビジネスモデルを構築できていることです。
また、株価は高値をつけて、現在下落トレンド中ですが、業績良好で、ROE31.6%、予想では48.5%と驚異的な利益を出しています。
今後の動きに要チェックです。
1438 岐阜造園
造園緑化専業で唯一の上場会社。設計・施工・メンテの一貫体制。東海・関西地盤だが関東進出。
ここは名証2部の銘柄です。特徴は造園緑化で唯一の上場企業ということです。株価は高値のレンジにあり、業績は22年9月期、23年9月期で最高益更新も見込んでいます。
しかし、ここの難点は造園業でどこまで成長できるのか?長期的な成長はどうなのか?そして、名証なので出来高が少なく株価もどうなるのかといった心配があります。
まとめ
今回四季報を通読して、感じたのは業績が2期先まで伸びることが予想されているのに株価がすごい売り込まれている銘柄が多いということです。
株が売られるにはそれぞれ理由があると思いますが、多くの銘柄で同じような現象があれば、今は金融相場と業績相場の狭間にあるのではないかとも考えられます。
2022年はオミクロン株をはじめ、テーパリング、利上げ、参議院選挙といろんな材料が入り乱れています。株価の激しい揺さぶりも予想されますが、しっかりと分析をして投資に取り組みたいと思います。
参考書籍
今回の記事では以下の書籍を四季報を通読、銘柄分析・選定を行いました。
この書籍では、プロがどのような項目から銘柄選定を行なっているのかを参考にしました。
また、本を読むのは少し苦手だな、自分で読むと時間がかかるなと感じる方には聞く読書 Audibleがおすすめです。
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