【投資の勉強】会社四季報 2022年4集秋号を通読•考察する
公開:2022年10月日
2022年9月では株式市場は下落していきました。まだまだインフレに戦争と不安定な世界情勢に終わりも見えません。逆イールドも長期間にわたって発生しており、株を買おうにも買いにくい状態が続いています。そこで、個人で兼業・長期投資家の僕としては、現在保有している株の資産が下がるのは覚悟の上で、来たるべき買い場に備えて四季報から銘柄をピックアップして企業分析、静観をしています。
以下の条件でみていきます、この条件であれば、ダブルスコープのような派手さはありませんが、安定して成長していくと考えています。
📙会社四季報 2022年秋号
— メーメー (@me_me_me_me7) 2022年9月17日
次の条件で気になった銘柄をピックアップしていきます!
①時価総額200億以下
②売上、利益、EPSが3〜5年上昇
③ ROE10%以上
④株価(2000円以下)
⑤上場10年以内
長期化する円安で各企業に影響でてますが、いい銘柄を探していきたいと思います!
それでは、早速みていきましょう。
★会社四季報の読み方は以下の記事が参考になります。
2022年4集ピックアップ銘柄
1430 ファーストコーポレーション
首都圏軸に分譲マンション建設。用地手当てから建築まで一貫の造注方式に強み。福岡にも進出。
前号ではウェルビーイング型分譲マンションについて記載あったが、今号では千葉市駅前の再開発大型案件の着工ありと。新中計も策定され、着実な成長に期待できそうです。また、フリーキャッシュフローが多くあるので今後の活動への影響にも注目です。
1431 Lib Work
熊本県、福岡県地盤の注文住宅メーカー。住宅見学会やネット中心の販売から展示場も活用へ。
毎号注目していますが、株価はすっと横ばい圏。横浜子会社の宅建住宅も積極的な用地仕入れが効き増えています。関東で進出できれば株価も上抜けか?
1434 JESCOホールディングス
電気・通信設備の独立系工事会社。設計・調達・施工管理(EPC)一貫受注。ベトナムでも実績。
太陽光発電を柱に国内進捗、海外への事業展開もあり、さらに、阿久澤電機の完全子会社化で経営基盤を強化するとともに、さらなる事業拡大を図るとしています。
環境保全に注力し、国内の山林を取得しており、今後の様々な活動に注目です。
1450 田中建設工業
建築構造物の解体工事の施工管理に特化。付帯工事をワンストップで受注施工。元請け比率高い。
首都圏の再開発案件を軸に解体工事の受注増勢、最高益。
近年は特に、高度経済成長期に建設したものの老朽化が進み、また、現在の耐震基準を満たさないものもあり、建て替えの必要性が潜在的に多くあると考えられます。このような環境下では田中建設の優位性が活かされると考えられます。
2436 共同ピーアール
企業パブリシティ活動の支援、コンサルティングが主力事業。独立系大手。海外に拠点展開。
営業益独自増額。23年12月期から利益が大幅に伸びることが予想されています。予想ROE28.6%、予想ROA13.3%と高い水準にあります。海外に拠点展開をしており、今後の成長にも期待です。
2987 タスキ
東京23区対象にIoT機能に優れる投資用賃貸マンションを企画・開発。不動産テック育成。
株価は不動産銘柄によくある上場ゴールチャートだが、業績は成長予想です。中小不動産業者向け小口融資事業、テック商品、中古物件の買い取りもあり、今後の成長に期待が持てそうです。
2999 ホームポジション
静岡市発祥の戸建て分譲会社。デザイン性にこだわったミニ開発に特長。首都圏開拓に注力中。
デザイン性の高い商品をラインナップ。5年後に首都圏分譲比率20%から50%へ。
オープンハウスのような存在になれるか?
3475 グッドコムアセット
東京23区で投資用ワンルームマンション、家族向けも。女性公務員に顧客基盤。全国展開へ舵。
主柱の投資用マンション販売は不動産運用会社向けが好伸。ファンド事業は23年10月期開始。さらなる業績の拡大が予想されます。そして、ROEおよびROAも高水準を維持しています。
3477 フォーライフ
東急東横線沿線、東京・城南地区中心に1次取得層向け低価格戸建て住宅展開。リーン経営標榜。
2桁成長が続いており、新規進出の京都エリアでは、注文住宅の受注開始に続き、分譲用地の仕入れもスタート。事業領域の拡充を進めているのでこのまま成長が続くか。
3853 アステリア
ノーコード技術、AI等先進技術有するソフト開発メーカー。データ連携ツールはシェア首位。
四季報では、投資事業で7月ナスダック上場のAI技術会社が評価益膨張、スペースXへの投資も評価増、最高純益。また、AI機能によるIoT統合ツールをシンガポールで販売開始、北英など本格進出、新ファンド創設予定とカタリストが多い。チャートが1300円くらいで5年ほど蓋されているのとフリーキャッシュフローがマイナスなのが気になります。
3991 ウォンテッドリー
ビジネスSNS「ウォンテッドリー」運営、人材募集掲載ツール利用料が収益源、人材定着支援も。
営業益は着実に増加して、予想ROEおよびROAはかなり高水準です。配当はまだ先ですが、ここまで高ければそろそろ配当を出したら株価も一段高くなりそうです。
4171 グローバルインフォメーション
海外の市場調査リポート販売が主力、日本中心に韓台でも展開。製造業等の大手企業が主顧客。
コロナ禍に加え、戦争、ウクライナ、インフレなどの地政学リスクにより最新情報ニーズが強く、好調なため、ここの優位性はしばらく続きそうです。
4268 エッジテクノロジー
顧客の課題をAI導入で解決するAIソリューションが柱。AI教育とAIプロダクトも。
連続増益だが、配当0は気になります。新分野では、既存の営業支援ツールに続くフロー型、ストック型のAIプロダクトサービスの開発、提供を検討。さらにM&Aも視野に入れているので成長に注目です。
4433 ヒト・コミュニケーション・ホールディングス
光回線、携帯、家電など営業支援。免税店などのインバウンドやeコマース支援にも展開。
感染対策業務が減少でも、インバウンドやスポーツイベントで営業増益。人材活用会社を買収、コンサルティングのコロニーと資本提携など拡大に意欲的です。フリーキャッシュフローも多いので今後もM&Aを行うかもしれません。
連結事業では、アウトソーシング、人材派遣、EC・TC支援、ホールセールなど人の生活を支援する事業を行っており、今後多くの人が利用するようになれば、業績もさらに成長されると予想されます。
4979 OATアグリオ
農薬と肥料の開発・製造企業。大塚化学からMBOで分離独立。植物成長調整剤にも注力。
業績、株価ともに堅調。農業は一手不足の中で効率化が求められています。そうした環境下では、農薬や肥料を扱うここの優位性は長期的に続くと考えられます。また、フリーキャッシュフローは多く、研究開発費にも十分資金が充てられているので、今後の成長が楽しみです。
6089 ウィルグループ
人材派遣や業務請負等の人材サービス展開。販売現場へのセールス派遣や工場派遣などが主力。
国内、海外ともに事業展開をしており、ROEおよびROAはかなり高水準を維持しています。配当も優待もあり長期保有してもインカムゲインも期待できそうです。
6666 リバーエレテック
水晶振動子等の電子部品の製造・販売を手がける。電子ビーム封止工法など独自技術に定評。
水晶振動子においてシェアNo.1ではないが、独自技術により世界最小のものを作る。半導体が小さくなり、IoTによりさまざまなものがつながる時代、この技術は長期的優位性があると考えられます。
6919 ケル
工業・車載機器向けコネクターが主力。小型品中心。狭小タイプ大手。ラック、ICソケットも。
コネクター関連の銘柄は多数ありますが、ここは狭小タイプの大手です。半導体が小さくなるにつれてさまざまなものが小さくなるため、ここも長期的に優位性があると思われます。
7130 ヤマエグループホールディングス
九州地盤の食品卸大手。関東にも進出。物流受託や住宅・建材等に多角化。日本ピザハット買収。
ピザ業界自体に参入障壁はないと思いますが、日本ピザハットの買収で知名度が向上すれば事業拡大の強みになります。フリーキャッシュフローも多いので今後のM&Aにも期待できます。ただし、M&Aをしすぎてライザップの二の舞にならないようにしてほしいです。
8999 グランディハウス
栃木県など北関東が地盤。土地開発からの戸建て販売が主力。22年東京進出で関東全都県カバー。
上場後に株価が30分の1に、その後テンバーガーもしてます。成長性は堅実で、上場時の公募価格以下は割安か?
9272 ブティックス
介護業界向けM&A仲介が成長中。事業者向けに展示商談会を大都市で開催。オンライン型も。
M&A仲介が潤沢な引き合いを支え順調拡大。さらに建設業向け仲介サービス拡大を図っている。ROEおよびROAは高水準、フリーキャッシュフローも多いため、今後の業績拡大に期待できそうです。
9274 KPPグループホールディングス
海外大型買収で紙専門商社首位に。紙関連卸売りに加え高付加価値新事業をグローバルで展開。
企業の成長に伴い、株価は指数と逆相関し、強いです。
中計達成のため、グローバル経営強化とM&A展開を着実に行っていますが、フリーキャッシュフローが少ないのが心配です。
まとめ
今回の会社四季報を通読して感じたのは、日本企業の業績の伸びがかなり鈍化してしまっているということです。この状況が続けば、しばらくしてから実はもうここでリセッションは始まってましたと言われるかもです。体感的にはもう始まってますが。
また、逆イールドも引き続き発生しており、金利も高く、長期では株の買い場とは言えないとも思います。まだまだ、原油や原材料高、ウクライナ戦争とマクロ経済に影響を与える要因、カタリストは多くあるので、相場が上か下かどちらに行くか日々見極めが難しい状況も続くと考えられます。
また、世界のどこかで大きな戦争が行われ、それにアメリカ軍が参戦すると、必ず株式市場は急落してきました。そして、戦争がすべて終わると、第一次世界大戦でも、第二次世界大戦でも、朝鮮戦争でも、戦争の気配がなかった頃と比べてはるかに高い水準まで上昇しています。
さらに、株式市場は先を読むもので、実際にリセッションに入るより早く下落し、リセッションの回復より早く上昇を始めるとも言われています。
これらのことを考慮すると、個人的な考えではありますが、株式市場はどこかで一度急落し、そして恐怖がなくなってからまた上を目指すのではないかと思っています。そのため、来るべき買い場に備えて資金の準備をすべきと考えています。もちろん、投資は自己責任でお願いします。
★現在の戦争やインフレ、逆金融相場といった環境については以下の書籍がとても参考になります。
ウォーレン・バフェットの師であるフィリップ・A・フィッシャーの書籍で戦争やインフレについてかかれています。
金融→業績→逆金融→逆業績相場といった経済の基本的流れについて学べます。
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*この記事は、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資に関する最終的な決定は、利用者ご自身の判断でお願いします。
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投資は自己責任でお願いします。