【投資の勉強】会社四季報 2022年2集春号を通読•考察する
公開:2022年4月12日
この記事では、これまでの会社四季報通読記事と同様に、気になる銘柄をピックアップしていきます。
投資初心者の方で「とりあえず四季報を買ってみたけど、どうしよう?」こういった疑問を持つ方が多くいると思います。実際に僕も最初は会社四季報を買ってみたけど、数字ばかりでちっとも面白くもありませんでした。しかし、いろいろ勉強して今では会社四季報の発売を毎号楽しみになりました。
そして、この記事を読むことで会社四季報の使い方のコツを学ぶことができます。
四季報通読するにあたりまして、スクリーニングポイントは以下のツイート内容を参考にしています。
📗会社四季報 2022年春号
— メーメー (@me_me_me_me7) 2022年3月21日
次の条件で気になった銘柄をピックアップしていきます!
①時価総額200億以下
②売上、利益、EPSが3〜5年上昇
③ ROE10%以上
④株価(2000円以下)
⑤上場10年以内
昨年より地合いでチャートが崩れている銘柄が多いので、今回はテクニカルは重要視せずにみます🧐
前回の記事と被る銘柄もありますが、早速みていきます。
2022年2集ピックアップ銘柄
1431 Lib Work
熊本県、福岡県地盤の注文住宅メーカー。住宅見学会やネット中心の販売から展示場も活用へ。
業績は23.6予まで確実に成長し、ROEおよびROAも高い数値が見こまれます。チャートは変わらずレンジ相場なので、上抜けした時に強いかもしれません。
優待もあるので長期でレンジを抜けるのを待つのも1つの選択肢かもしれません。
2185 シイエム・シイ
マニュアル作成等マーケティング支援で有力。自動車向け6割超。情報通信技術で多角展開連結事業。
業績は営業連続増益、株主還元も拡充しており、継続的増配や自己株取得を行なっている。チャートは長らくレンジ相場なので、ここも上抜けしたら強いかもしれません。
2335 キューブシステム
金融、流通、通信向けのシステム構築が主力。プロジェクト管理能力に定評。研修制度充実連結事業。
ソフトウェア関連は大概どこも業績がよく成長傾向にあります。ここに注目すべきはデジタル庁関連の案件拡大もあり、早期から注目しておくといいかもしれません。
2353 日本駐車場開発
商業施設等の転貸型月極駐車場を国内外で運営。傘下に日本スキー場開発、テーマパークも。
こちらは上場10年以上経過し、分割も過去に4回され、ここかから大きく成長するのは難しいかもしれません。しかし、大幅営業増益、増配があること、予想配当利回り3.57%と高配当として注目できます。また、予想ROE33.3%、ROA10.4%と高い数値にあるのもいいです。
2932 STIフードホールでイングス
水産食品やおにぎり具材の製造。セブン向け売上8割超。国内での一貫生産による品質が強み。
ここに関しては株価が2000円以上で複数枚を個人で買うのには少しい厳しいです。しかし、業績も23.12予で大きく成長が見込めること、ROE24.7%、ROA8.7%と期待できる数字です。
そして、ここに注目できる理由がもう1つあります。それは、個人的な感覚ではありますが、投資を行なっていない多くの方がここの商品を美味しいと言ってよく食べているのを見るからです。
よって、テクニカル的には難しい1面もありますが、商品や業績に期待できる銘柄です。
2987 タスキ
東京23区対象にIoT機能に優れる投資用賃貸マンションを企画・開発。不動産テック育成。
不動産関連銘柄の1つ。チャートは底値圏で、業績に関しては、23.9予で大きく成長が見込まれます。特徴的なのは不動産クラウドファンディング用システムを有していることです。ただし、不動産業のため、四半期決算では波があり、株価がなかなか上がらない場合もあります。
3157 ジューテックホールディングス
建材卸大手。M&Aで拡大。マンションリノベーション向け事業は業界トップ級。東日本で強い。
社長交代により初の創業家以外が就任。そして22.3予では業績が大きく伸びています。チャートも長らくレンジ相場だったため、経営改革により新たな変化が期待できる銘柄です。
3475 グッドコムアセット
東京23区で投資用ワンルームマンション、家族向けも。女性公務員に顧客基盤。全国展開へ舵。
前号比減額だが、毎期確実な成長があり、大幅増配もあります。不動産運用会社との大型商談成約し、今後も期待できます。
3477 フォーライフ
東急東横線沿線、東京・城南地区中心に1次取得層向け低価格戸建て住宅展開。リーン経営標榜。
ここも不動産関連で確実な成長、ROE10%、ROA5%以上が見込まれる銘柄です。連続2桁増益が予想され、京都まで事業展開も予定されており、四季報のコメント通り快走が期待できます。
3853 アステリア
ブロックチェーン、AI等先進技術有するソフト開発メーカー。データ連携ツールはシェア首位。
業績が21.3より回復し、ROE15%、ROA10%以上であり、予想値ではさらに2倍になる見込み。投資先の台湾やナスダックが好調であり、さらなるM&Aも計画しており、先進技術による成長が楽しみ企業です。
3854 アイル
中堅・中小企業向け販売在庫管理システムを開発。実店舗とネットショップの統合管理に展開。
コロナ禍に入り、実店舗とネットショップの両方を展開するのが当たり前になったため、ここのサービスのニーズは高いと考えられます。
加えて、業績が良好安定してROE25%、ROA10%以上を保ち、連携に積極的な面も期待できます。
3984 ユーザーローカル
ビッグデータの各種解析ツールや人工知能(AI)を使った業務支援ツールを開発・提供。
23.6はSNS分析、チャットボットの拡大が続くことが予想されます。SNSは時代とともに移り変わっていくもので、ビッグデータを持つのは大きな強みとなります。
チャートは、上場ゴールのようないまいちな形ですが、業績が着実に成長していることに加え、研究開発費にも多くの資金を投じているため、十分に成長期待が持てます。
4171 グローバルインフォメーション
海外の市場調査リポート販売が主力、日本中心に韓台でも展開。製造業等の大手企業が主顧客。
連続営業増益、配当性向30%、中間配当開始とファンダメンタル良好。加えてコロナ禍による市場環境激変で需要が高まっており、ロシアによるウクライナとの戦争でさらなる変化が起こり、一層の需要が出てくると予想されます。
4248 竹本容器
化粧品・食品向け主力のプラスチック製包装容器専業。自社開発の金型多数保有し短納期に強み。
業績が良好なことに加え国内伸長、中国需要も堅調である。21年末4401社の国内•海外顧客数を24年末に5330社に拡大目指すとあり、まだまだ成長が予想されます。
配当利回りも4%を超えて長期ではインカムゲインも期待できそうです。
4268 エッジテクノロジー
顧客の課題をAI導入で解決するAIソリューションが柱。AI教育とAIプロダクトも。
今年のIPO銘柄です。業績も良好で予想ROE64.3%、ROA21.8%とかなり高い数値です。今後、人口減少により一手不足になるのは遅からずくると考えられます。そうした環境では、AI支援の需要は高まると予想できるため、成長期待が持てます。
ただし、配当0円が気になります。1円でもいいので出した方が上場企業として株主還元を意識していることがわかるからです。
4389 プロパティデータバンク
不動産管理クラウドサービス「@プロパティ」を提供。J−REIT向けで5割超のシェア。
業績は堅調で、安定してROE15%、ROA12%を推移。23.3から連結決算となり大幅な成長。大阪にも拠点を新設しますます成長しそうです。
4423 アルテリア•ネットワークス
丸紅系。光ファイバー網保有し企業向け通信サービスを展開。マンション向け一括提供型は首位。
業績は良好で、配当性向50%、配当利回り4.45%と高配当です。チャートは、上場来からダブルトップの行ってこいと最悪の形です。しかし、ゲーム情報配信のGame With社と3月合弁会社の設立。eスポーツ、オンラインゲームで連携を模索している点は注目です。
6055 ジャパンマテリアル
半導体・液晶工場向けの特殊ガス供給装置と特殊ガス販売・サービス主体。画像処理関連事業も。
配管工事はキオクシア向け順調。工場トラブルで一部操業停止もあるが、23.3には堅調に成長予定。
チャートは2018年からレンジ相場、高値抜けたら強いのか?
6070 キャリアリンク
官公庁関連や大手企業向けビジネスプロセスの業務請負、人材派遣が柱。食品加工分野も拡大。
マイナンバー関連など官公庁向け増勢。業績も良好でROE40%、ROA15%超え。チャートは行ってこいだが、業績に期待。
6083 ERIホールディングス
建築基準法上の建造物検査。民間で唯一全国展開し首位。省エネ適合性判定強化、土木にも進出。
営業益急回復、最高益更新。23.5も成長が見込まれている。チャートは上場来の値段に戻ってきた。予想ROE29%、ROA13%を超えるため、業績の成長が続くことが期待できます。
6199 セラク
ITインフラ構築・保守が柱。サイト、システムのカスタム開発も。エンジニアの社内育成に注力。
業績は堅調で、連続増配、営業増益が続く。ROE25%、ROA10%を安定して維持できるため、成長が期待できます。
6250 やまびこ
屋外作業機械メーカーで国内首位、米州上位。共立と新ダイワ工業が統合。利益は上期偏重。
業績は堅調で、連続最高純益更新、増配。成長を続ける海外での取引があるのは大きい。
チャートは上場来ほぼレンジ相場なので、今後の値動きには注視が必要です。
6666 リバーエレテック
水晶振動子等の電子部品の製造・販売を手がける。電子ビーム封止工法など独自技術に定評。
業績は堅調で高ROE、高ROAを維持。23.3は22.3ほどではないが成長。新技術新製品には特許申請中でこれにより参入障壁を築けるのか。成長に期待できる銘柄の1つです。
7134 クルーバー
車用品等のリユース店を直営、FCで展開。モール型EC、新品卸、ITプラットフォーム併営。
「UP GARAGE」を運営する自動車関連銘柄の1つ。業績は良好で、調達資金はシステム投資や新規出店、海外投資などに充当。米国にも初出店するので今後に期待できます。
9145 ビーイングホールディングス
生活物資に特化した3PL(物流一括受託)事業を展開。北陸を地盤に全国へエリア拡大。
3PLから4PL事業まで手がける陸運銘柄。業績も良好で、安定してROE20%、ROA5%以上を超えており、AIでスタッフシフトを最適化すシステムを導入予定のため、今後の効率化による利益率の改善が期待できます。
9251 AB&Company
純粋持株会社。直営美容院やFC事業、内装デザインの子会社を擁する。全国的な出店を積極化。
チャートは減配により下落トレンド。しかし、優待新設し、23.10はEPSが約2倍近くまで伸びるため業績良好。
高配当、優待としても保有しやすい銘柄です。
9325 フェイズホールディングス
EC向け庫内作業代行のほか拠点間輸送、宅配。アマゾンが最大顧客。19年10月持株会社体制に。
チャートは下落トレンドだが、業績良好。アマゾン関連の取り扱い量拡大。丸和運輸TOBも行い、アマゾン関連のEC物流取引拡大を狙う。
アマゾン関連として期待できます。
9326 関通
EC、通販の物流支援サービスが柱。自社開発ソフト販売にも注力。楽天Gと資本、業務提携。
新規顧客含め引き合いが強く業績良好。楽天と資本提携、キャノンと協業と今後の事業展開が楽しみな銘柄です。
9381 エーアイーティー
関西発祥の複合一貫輸送業者。日中間の海上輸送で衣料、日用雑貨等輸入に強み。通関業務注力。
業績は良好で連蔵最高益、増配期待あり。チャートも緩やかだが右肩上がりのため、何らかの競争優位性を獲得していると考えられます。
配当利回りも高く、長期でインカムゲイン、キャピタルゲインが期待できます。
9450 ファイバーゲート
賃貸物件オーナーや商業施設向けにWi−Fiサービス提供。法人に通信機器の製造・販売も。
チャートは残念な形ですが、業績は良好。自治体向けで横展開を狙っており、獲得できれば大きな収益を期待できます。そして、ROEは予想値で44.7%、ROAは11.1%と高くなっています。
まとめ
今回の会社四季報を通読して感じたのは、まずチャートが岸田ショックの影響を受けてどこもひどい!といこと。これによって配当利回りが高くなり、株主重視が強まったと岸田総理が勘違いされると今後の日本株は厳しいのではないかと思いました。
また、オミクロン株による蔓延防止措置による影響はまだ今回の四季報は反映していないと考えられますが、コロナ禍でも強い企業、弱い企業がはっきりとわかれた印象を受けます。
コロナ変異株の影響による業績の見通しは不透明感が継続するものの、しっかりと成長を続ける企業をみつけれればと思います。
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